妊娠初期は、嬉しさと同時にそれまでの生活がガラッと変わる時期ですよね。

自分の体調はもちろん、特におなかの赤ちゃんのための食生活は気を付けないといけません。とはいえ、何を食べれば良いの?と悩んでしまうことはありませんか?

そこでここでは、

・妊娠初期に摂るべき栄養素
・妊娠初期におすすめな食材

を分かりやすく解説していきます。

おいしく楽しいマタニティライフの参考にしてみて下さいね。

1. 妊娠初期とは

妊娠初期とは、主に妊娠が判明する、妊娠2ヶ月(5週目)から妊娠4ヶ月(15週)までの時期のことをいいます。

この期間はお母さんに様々な症状が訪れます。

妊娠初期のお母さんの状態
・生理が止まる
・便秘、下痢
・頭痛、体のだるさ
・基礎体温の上昇
・つわりによる食欲不振

個人差はありますが、特に「つわり」では、吐き気や食欲減退、味覚が変わるなどといったことが起こります。

つわりは妊娠15週(4ヶ月目)頃に治まりますが、その期間中も赤ちゃんのために栄養を摂らなければなりません。

次からは、そんな妊娠初期に摂りたい栄養素や食べ物について詳しくご紹介します!

2. 妊娠初期に摂るべき栄養素とおすすめ食材

妊娠初期に特に摂るべき栄養素は6つあります。

妊娠中に摂るべき栄養素
① 葉酸
② カルシウム
③ 鉄分
④ ビタミン
⑤ 食物繊維
⑥ たんぱく質

次からは、これらの栄養素と、多く含まれているおすすめ食材を詳しくご紹介します!

① 葉酸

葉酸は「水溶性ビタミンB群」の一種で、細胞や血を作り出すはたらきがあります。

胎盤の生成や赤ちゃんの成長には欠かせない栄養素のため、妊娠初期は意識的に摂りましょう。

≪葉酸を多く含む食べ物≫
・ほうれん草
・ブロッコリー
・大豆製品
・いちご
・えのき など
≪主な効果≫
・血液の生成に作用
・タンパク質の生成をサポート
・先天異常である「神経管閉鎖障害」の発症リスクを低減
≪摂り方のポイント≫
・葉酸は熱に弱く水に溶けやすい
・葉酸を含む食材は、茹でずにサッと洗ってサラダなどで食べるのがおすすめ
・1日当たり0.4mg程度の摂取を心がける
・1日当たり1mg以上摂ると過剰摂取になるので注意

妊娠期間中の中でも特に妊娠初期は、葉酸が不足しないように心がけましょう

また厚生省は、効率的に葉酸を摂る方法として葉酸サプリメントの服用も推奨しています。
ライフスタイルと合わせて葉酸をしっかり摂りましょう。

また別記事の「妊娠中に摂るべき「葉酸」とは|正しい摂り方やおすすめサプリ徹底解説」も参考にしてみて下さいね。
葉酸を多く含む食材は、「葉酸を多く含む食品15選|妊娠・妊活中におすすめの食べ方やコツまで解説」でもご紹介しています。

② カルシウム

赤ちゃんの骨や歯を作るため、妊娠中は普段よりカルシウムの摂取が必要となります。

不足してしまうと、赤ちゃんの骨や歯を弱らせてしまうことはもちろん、お母さんの骨密度が低下してしまい、肩こりや腰痛の原因にもなります。

≪カルシウムを多く含む食べ物≫
・小松菜などの緑黄色野菜
・小魚類
・干しエビ
・乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
・乾燥ひじき など
≪主な効果≫
・赤ちゃんの骨や歯の形成
・お母さんの骨密度のキープ
・「妊娠高血圧症」の予防
≪摂り方のポイント≫
・クエン酸を含む酢やレモンとあわせてとると吸収率アップ
・輸入品のナチュラルチーズは避ける
(製造時の加熱・殺菌が不十分な場合がある)

妊娠中の女性の1日に必要なカルシウム量は、700mgとされています。下記のカルシウムの含有量目安を参考に、カルシウムを摂ってみてくださいね。

  • 牛乳200g:約220mg
  • ヨーグルト100g:約120mg
  • 干しえび10g:約710mg
  • 煮干し10g:薬220mg

カルシウムは、食材によって吸収率が異なり、乳製品は約50%小魚は約30%緑黄色野菜は約20%となっています。

③ 鉄分

ヒトの体の中で血液となる「鉄分」は、必須ミネラルともいわれる重要な成分です。

お母さんは、自分の血液に加えて赤ちゃんのぶんの血液も作る必要があるため、普段の3倍以上の鉄分の摂取が推奨されています。

また鉄分が不足するとお母さんが貧血になりやすくなるほか、赤ちゃんに酸素がいきわたらなくなってしまうこともあるため気をつけましょう!

≪鉄分を多く含む食べ物≫
・あさり
・かつお
・小松菜
・納豆 など
≪主な効果≫
・血液となり酸素や栄養を赤ちゃんに届ける
・貧血を予防する
≪摂り方のポイント≫
・ビタミンCやタンパク質が豊富な食べ物と一緒に摂ると吸収率アップ
・コーヒーや紅茶などタンニンを含むものは吸収率を下げるので注意

ちなみに、鉄分の1日の摂取量は20mgが目安です。

鉄分不足から貧血気味になるお母さんが多くいるため、赤ちゃんと自分のためにもしっかり鉄分を摂りましょう!

④ ビタミン

妊娠中には、積極的に摂るべきビタミンと過剰摂取を避けるべきビタミンがあります。

◆積極的に摂るべきビタミン

妊娠中に積極的に摂るべきビタミンは以下の通りです。

ビタミンB12 ・葉酸と共にヘモグロビンを作る。
・煮干し・カツオ節などに含まれる。
ビタミンB6 ・皮膚や粘膜を丈夫にする。つわり軽減の作用もある。
・バナナ・鶏肉などに多く含まれる。
ビタミンC ・免疫力を上げる。鉄分の吸収を助ける。
・みかん・パセリ・ブロッコリーなどに多く含まれる。


それぞれの1日の摂取量は以下の通りです。

  • ビタミンB12:【2.8μg(マイクログラム)】 
    鶏レバー2串分(約60g)
  • ビタミンB6:【1.4mg】
    鶏むね肉約200g分
  • ビタミンC:【110mg】
    みかん3個分(約120g)

これらのビタミンは水溶性で尿などによって体内に出やすいため、摂りすぎによる過剰症の心配はほとんどありません。

とはいえ一度に大量の摂取は控えたほうがベターです。

次は、摂りすぎを控えたいビタミンについてご紹介します。

◆過剰摂取を控えるべきビタミン

妊娠中に過剰摂取を控えたいビタミンは以下の3つです。

ビタミンA ・皮膚や粘膜、目を丈夫にする。免疫力を上げる。
・緑黄色野菜・牛レバー・うなぎなどの食材に多く含まれる。
・体内に溜まりやすく、蓄積すると赤ちゃんの奇形リスクが高まる
ビタミンD ・カルシウムの吸収を助ける。
・鮭・しいたけなどに多く含まれる。
・摂りすぎると食欲不振・下痢などに陥る。
ビタミンK ・血液凝固作用、骨粗しょう症の改善効果。
・納豆・モロヘイヤなどに多く含まれる。
・過剰摂取により赤ちゃんに黄痰が表れる場合がある。

  
どれも過剰摂取しなければ身体にいい栄養素です。

偏食でないかぎり摂りすぎに陥ることはそうないため、バランスのいい食事を心がけましょう。

ビタミンAは野菜で摂ろう
ビタミンAには
・動物性由来(鶏レバー、うなぎなど)
・植物性由来(にんじん、小松菜など)
の2種類があります。
これらのうち、体内に蓄積して異常を引き起こすのは動物性由来のもの。過剰摂取を防ぐ場合、ビタミンAは緑黄色野菜から摂れば安心です。

⑤ 食物繊維

妊娠初期は便秘になりやすいため、食物繊維を意識的に摂りましょう

食物繊維には、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と水に溶けにくい「不溶性食物繊維」があります。

両方の食物繊維をバランスよく摂りましょう。

≪食物繊維を多く含む食べ物≫
・水溶性食物繊維
…バナナ、オクラ、ひじき、納豆など
・不溶性食物繊維
…玄米、さつまいも、大豆、しめじなど
≪主な効果≫
・便秘の予防、解消
・腸内環境を整える
・食べすぎ防止
≪摂り方のポイント≫
水溶性と不溶性を1:2で摂る
・水分と一緒に摂ることで便秘解消効果アップ
・乳酸菌やオリゴ糖も◎

排出しやすい便にするため、油脂類も適度に摂取しましょう。

⑥ タンパク質

赤ちゃんの血液や筋肉、身体の主要部分を作る上で欠かせないのがタンパク質です。

≪タンパク質を多く含む食べ物≫
・肉類(牛・豚・鶏など)
・卵
・魚介類
・大豆製品
≪主な効果≫
・赤ちゃんの脳や筋肉、血液、臓器、肌など身体を作る
≪摂り方のポイント≫
・肉類などを食べるときはなるべく脂肪が少ない部位を選ぶ
・ひとつの食品から連続してタンパク質を摂り続けると、赤ちゃんのアレルギー体質につながりやすくなるので注意

肉由来のタンパク質と植物由来のタンパク質のどちらかに偏ることなく、バランスよくタンパク質を摂っていきましょう。

◆妊娠初期に摂るべき栄養素まとめ

ここまでで紹介した、妊娠初期に摂るべき栄養素をまとめました。

妊娠初期に摂るべき栄養素
① 葉酸
…ほうれん草、ブロッコリーなど
② カルシウム
…干しエビ、小魚など
③ 鉄分
…豚レバー、小松菜、あさりなど
④ ビタミン
…煮干し・バナナ・ブロッコリーなど
⑤ 食物繊維
…バナナ、玄米、大豆製品など
⑥ タンパク質
…肉類、魚介類、卵など

どれか一つに偏ることなく、まんべんなくバランスの良い食生活でこれらの栄養素を摂れるよう心がけましょう。

つわりで食べられない場合は、無理に栄養を摂ろうとせず、間食で栄養のあるものを意識しましょうね!

次からは、妊娠初期の食生活をすごすコツをご紹介します。

3. 妊娠初期の食生活のコツ

妊娠初期では、栄養素のほかに食生活の面でも気をつけたいことがいくつかあります。
妊娠初期の食生活のコツをご紹介します。

3-1. 食事のときに意識したいこと

体に良いといわれている食べ物でも、食べ方を間違えてしまうと逆効果になりかねません。

まずは正しい食生活を確認していきましょう。

① 朝・昼・夜の食事をバランス良く摂る

まず、朝食は一日の原動力になりますので、しっかりと食べましょう。

単品の献立にならぬよう、毎食ごとに、主食・主菜・副菜を揃えられるように心がけましょう。

主食:ごはん・麺などの炭水化物
主菜:肉・魚・卵などのタンパク質
副菜:野菜・きのこなどの食物繊維

② 塩分と調味料は適量を守る

妊娠中の塩分の摂り過ぎは妊娠高血圧症の原因となります。
むくみや赤ちゃんの成長を妨げてしまいますので、減塩を心がけましょう。

妊娠初期の一日の塩分量の目安は、小さじ2杯程度の10g以下です。

③ サプリに頼り過ぎない

サプリメントはあくまでも栄養補助食品です。

妊娠中に摂るべき栄養素は毎日の食生活が基本となるため、バランスのいい食生活を心がけましょう。

葉酸はサプリがおすすめ
ちなみに、葉酸などの栄養素はサプリで摂るほうが効率的です。食事とサプリメントを上手に活用しましょう。

④つわりの時期は無理をしない

吐き気や特定の食べ物しか口に出来ない時期は、体が欲するものを食べましょう。ここで無理をしてしまうとストレスになり、赤ちゃんにもよくありません。

なるべくストレスのない生活をしながら、下記のようなつわりを抑えるコツを実践してみましょう!

つわりを抑えるコツ
ポイント①:水分をこまめに摂る
吐き気がひどいときや食べられるものが限られているときも、水分だけはしっかり摂りましょう。
吸収しやすいスポーツドリンクがおすすめです。
ポイント②:身体を冷やさない
身体が冷えるとホルモンバランスが乱れ、つわりが悪化してしまうことも。
ポイント③:身体を休ませてリラックス
つらいときは横になって身体を休ませたり、眠りたいときに眠ったり…などとリラックスして過ごすことが大切です。

どうしても食べられなかったり、栄養バランスが気になるという場合は、サプリメントで補ったり、医師に相談することをおすすめします。

次からは、妊娠中に控えたい食べ物をご紹介します。

3-2.妊娠中に控えたい食べ物

ここでは、妊娠初期に

  • なるべく控えたい食べ物
  • 食べてはいけないNG食べ物

について解説します。

◆控えたい食べ物

妊娠初期に控えるべき食べ物
◆お菓子やジュース類
・お母さんの体重増加につながる
・赤ちゃんの生育にも影響が出る
・妊娠高血圧症や妊娠糖尿病の原因にも
◆ジャンクフード、インスタント食品
・インスタント食品には、カルシウムの吸収を妨げるリンが多く含まれているため控えられると◎
・どうしても食べたくなったときは、野菜などで足りない栄養を補う

お菓子やジャンクフード、インスタント食品はどうしても食べたくなったときに少しだけ食べましょう。

◆食べてはいけないNGな食べ物

妊娠初期にNGな食べ物
◆生もの
・お刺身や生魚など火を通していないものはNG
・お刺身は、魚に含まれる水銀が赤ちゃんの神経系にも送られてしまう
・特に水銀の濃度が高いマグロは特にNG!
◆アルコールやカフェイン
・赤ちゃんの脳や体づくりに悪影響を及ぼします
・ノンカフェインの紅茶やルイボスティーに変えましょう

赤ちゃんの健康のためにこれらのNG食品は摂らないように心がけたいですね。

4. まとめ

妊娠初期の食べ物についてお話してきましたが、いかがでしたか?

妊娠中は、今まで経験したことのない変化が訪れ、戸惑うことも多いと思います。

生まれてくる赤ちゃんとお母さんの健康のためには、毎日の正しい食事が一番大事といっても過言ではありません。

辛いつわりの時期ではありますが、無理なく楽しいマタニティライフを送っていきましょう!

妊娠中に特に大切な栄養素「葉酸」について気になる人は、「葉酸の効果と正しい摂り方|妊活・妊娠中に摂るべき理由を徹底解説」もチェックしてみてくださいね。