妊娠中には色々な体の変化があって、食べるものにも気をつかいますよね。

積極的に摂りたい栄養がある一方、「食べてはいけないもの」があることもまた知っておきたいところです。そこでここでは、

  • 妊娠中に食べてはいけないもの
  • 妊娠中に気をつけたい食べもの

…について「なぜいけないのか」「どのくらいの量なら大丈夫なのか」など具体的に解説していきます。

知っていれば避けられるリスクを理解して、赤ちゃんと一緒に食事を楽しみましょう!

1. 妊娠中の食生活とは

自分の体調はもちろん、おなかの赤ちゃんのためにも、妊娠中の食事には気を使いたいですよね。

「食べてはいけないもの」の前に、まずは妊娠中の食生活全体で意識しておきたいポイントをおさらいしましょう。

① 朝・昼・夜の食事をバランス良く

主食・主菜・副菜をしっかり摂ることが大切です。特に抜いてしまいがちな朝食は、1日の原動力なのでしっかり食べましょう!

バランスのいい食事の一例
・主食…ごはん・麺などの炭水化物
・主菜…肉・魚・卵などのタンパク質
・副菜…野菜・きのこなどの食物繊維

② 塩分は適量を守る

塩分の摂りすぎは、赤ちゃんの成長を妨げる「妊娠高血圧症」や、腎機能低下の原因になります。

日本人女性の塩分摂取量の目標は1日7g未満です。妊娠中は特に減塩を心がけましょう。

③サプリメントに頼り過ぎない

サプリはあくまでも栄養補助食品です。まずはバランスの良い食事を心がけ、不足しがちな栄養素をサプリで補うような食生活を目指しましょう。

葉酸はサプリ摂取がおすすめ
「葉酸」のようにサプリでの摂取が効果的な栄養素もあります。
詳しくは別記事、
「葉酸の効果と正しい摂り方|妊活・妊娠中に摂るべき理由を徹底解説」、「葉酸を多く含む食品15選|妊娠・妊活中におすすめの食べ方やコツまで解説」なども参考にしてみてくださいね。

④つわりの時期は無理をしない

つわりがひどい時は、まずは自分が食べたいと思うものを食べることが大切です。食べなくては!と無理をすると、それ自体がストレスになることもあります。

食べられるものが減って栄養バランスが偏ったとしても、つわり時期の短期間のみであれば偏食でも心配ありません。

◆妊娠中の食生活まとめ

① 朝・昼・夜の食事をバランス良く
② 塩分は適量を守る
③ サプリメントに頼り過ぎない
④ つわりの時期は無理をしない

妊娠中は上記のような食生活を心がけましょう!

続いて、妊娠中に食べてはいけない食品についてご紹介します。

2. 妊娠中に食べてはいけない食品

ここからは、妊娠中に食べてはいけないものを、

というリスクの大きさ別にご紹介します。

具体的な食べものや、なぜ良くないのかという理由についても詳しく解説していきますので、参考にしてみてくださいね。。

2-1. 妊娠中に食べてはいけないもの

まずは妊娠中に食べるには危険性が高く、できるかぎり避けたい食べもの・飲みものを見ていきましょう。

① アルコール

アルコールは胎盤を通して赤ちゃんへ届いてしまいます。

その結果、赤ちゃんの体や知能などに障害を引き起こす「胎児性アルコール症候群」を引き起こす原因になってしまうため、摂取を控えましょう。

《食品例》
・ビール
・ワイン
・焼酎
・日本酒
…などすべてのアルコール飲料
アルコールを多く含む洋菓子類
※お料理に使うアルコールは加熱で飛んでしまうので心配なしです!

どうしても飲みたいときは、お酒の代用品「ノンアルコール」の商品で上手に気分転換をしましょう。

ただし、中にはアルコール0%ではないものも販売されているので注意してくださいね。

② ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズには、リステリア菌という細菌感染のリスクがあります。

リステリア菌は胎盤を通して赤ちゃんにも感染してしまい、流産や早産、障害の原因になる可能性もあるため、気をつけましょう。

《食品例》
・未加熱、未殺菌の乳製品
ナチュラルチーズなど)
・食肉加工食品
生ハムなど)
・魚介類加工品
スモークサーモンなど)

とはいえリステリア菌は熱に弱いため、グラタンやピザのようにしっかりと加熱をすればOK!

またプロセスチーズ(スライスチーズや6Pチーズなど)はナチュラルチーズを熱で溶かして成型したものなので、食べてもリステリア菌の心配はありません。

③ 生の卵

卵についたサルモネラ菌によって、お母さんが食中毒にかかってしまうことがあります。

嘔吐や下痢の症状は子宮を収縮させ、流産や切迫早産の危険性を高めてしまいます。

《食品例》
生卵
(卵かけごはん、すき焼きなど)
・生卵を使った食品
(自家製マヨネーズ、カスタードクリームなど)

生のままではどうしてもリスクが高いのですが、加熱さえすればOK!卵は栄養価が高いので妊娠中にも上手に取り入れたい食品です。

④ 生の肉類

トキソプラズマという寄生虫による感染症が、流産や早産・赤ちゃんの脳や目などの障害の原因になります。

妊娠後期と比べると、初期のほうが感染率は低い反面、感染した時の症状が重くなると言われています。お肉を切ったまな板や包丁などにもよく注意しましょう!

《食品例》
・生肉
レバ刺し、ユッケなど)
・加熱不十分な肉
レアステーキ、たたきなど)

ただし、しっかり焼いた新鮮なお肉であれば感染の心配はありません。人気の熟成肉やホルモンには特に注意し、ステーキのオーダーは「ウェルダン」で!

⑤ マグロ類

大型の魚には、脳へ障害を及ぼすと言われていているメチル水銀が含まれています。

大人は水銀を体外に排出できますが、おなかの赤ちゃんは水銀を体外へ出すことができず、影響を受けやすいため注意が必要です。

《食品例》
・マグロ類(本マグロ、メカジキなど)
・深海魚(キンメダイ、カラスガレイなど)
・サメ類
・鯨類

週に1〜2回(120~160g)食べる程度であれば問題ないとされています。適量をしっかり守って食べましょう。

魚には、妊娠中に必要な栄養素も多く含まれているので、心配な方はイワシなど「小魚」から積極的に摂ることがおすすめですよ。

2-2. 妊娠中は気をつけて食べたいもの

ここからは、妊娠中に食べる時には、そのリスクや影響をよく把握して摂りたいものをご紹介します。

① 生の魚介類

生の魚介類には、ノロウイルスなどの食中毒やアニサキスなどの寄生虫が潜み、細菌感染などを引き起こす危険があります。

免疫力が低下してる妊娠中は特に感染のリスクが高いため注意しましょう。

《食品例》
・お刺身
・お寿司
・カルパッチョ

とにかく新鮮なものを選んだり、タコやエビのようにボイルしてあるものを選びましょう。貝類は避けること!

② 海藻類

昆布などに多く含まれるヨウ素は、不足しても摂りすぎてもいけません。

  • ヨウ素が不足すると…
    流産、死産、赤ちゃんの先天異常のリスクが高まる
  • ヨウ素を摂りすぎると…
    甲状腺機能低下症のリスクが高まる

こうしたリスクを高めないよう、ヨウ素の摂取推奨量・240μgを基準にして適量をとっていきましょう。240μgはお味噌汁に使う乾燥わかめ(3g)程度です。

《食品例》
昆布、わかめ、ひじき、海苔などの海藻類
・昆布だし
・海藻エキスが入ったスープや加工品

妊娠中のヨウ素の1日の上限2000μgを超えないように注意しましょう。

昆布には一人一食の使用量(約5g)に12000μgものヨウ素が含まれており、摂りすぎないように特に気をつけたいところです。
(2016食品成分表より)

③ カフェイン

カフェインを過剰摂取してしまうと、赤ちゃんへ酸素や栄養が届きにくくなり、

  • 流産や発育障害の原因になる
  • カルシウムや鉄の吸収を阻害してしまう

というリスクを高めてしまいます。1日当たり150mg程度という摂取目安をしっかり守り、過剰摂取にならないように気をつけましょう。

《食品例》
・コーヒー:1~2杯
・緑茶や紅茶:1~2杯
・栄養ドリンク:種類による
・チョコレート、ココア:
1枚、2~3杯

どうしても摂りたいときは、コーヒーや紅茶・お茶からカフェインを取り除いたカフェインレス(デカフェ)の商品を選びましょう。

ルイボスティーや麦茶は、ノンカフェインの上にミネラルも補給できるのでおすすめです!

また「妊婦さんのカフェインの摂り方|妊娠中もカフェインを安全に楽しむコツ」でも詳しく解説していますので、参考にしてみてくださいね。

④ スパイス類

からだを温めたり血流を良くしたり…とメリットも多いスパイスですが、摂り方を間違えると、強い刺激により流産や早産を引き起こしかねません。

中には子宮収縮や子宮出血を引き起こしてしまう場合もあります。

《食品例》
シナモン、ウコン、セージ、シナモンなどのスパイス
・香辛料の多い辛口のカレー
・スパイスやミント、カモミールなどのお茶
・アロエ

空腹時のスパイス摂取を避け、適量を心がけて食べましょう。また辛すぎるものや刺激が強すぎるものも妊娠中はできるだけ避けたいところです。

⑤ レバー

レバーなどに多く含まれるレチノールという動物性ビタミンAを過剰摂取すると、お腹の赤ちゃんの異常や奇形のリスクを高める可能性があると言われています。

特に妊娠初期には注意が必要です。

《食品例》
・鶏、豚、牛のレバー
・うなぎ
・銀ダラ

レバーは毎日食べないこと、ビタミンAはなるべく緑黄色野菜から摂ること…などといった工夫をしていきましょう。

⑥ インスタント食品・ジャンクフード

インスタント食品やジャンクフードにはとても多くの塩分が含まれており、高血圧や妊娠中毒症になるリスクがあります。

また、カルシウムの吸収を妨げるリンや添加物も多く含まれているため、できれば控えたいところです。

《食品例》
・インスタント食品
・ジャンクフード
・スナック菓子
・ファーストフード

こうした食品を食べるのは週に1回以下にする、インスタント麺類のスープは飲まない、同時に野菜も摂る…などといった工夫を行いましょう。

◆妊娠中に注意したい食べ物まとめ

食べてはいけないもの
・アルコール
・ナチュラルチーズ
・生の卵
・生の肉類
・マグロ類
気をつけて食べたいもの
・生の魚介類
・海藻類
・カフェイン
・スパイス類
・レバー
・インスタント食品・ジャンクフード

上段の「食べてはいけないもの」は控えたいところですが、下段の「気をつけて食べたいもの」は適量を守り、食べ方に注意すれば気にしすぎることはありません。

食べたいものを我慢しすぎてストレスを溜めないよう工夫しながら、安全でバランスの良いい食生活を送りましょう。

続いては、妊娠中に積極的に摂りたい食べ物をご紹介します。

3. 妊娠中に摂りたい食品

妊娠中に積極的に摂りたい食品は以下の通りです。

妊娠中に摂りたい栄養素と食品
① 葉酸
…ほうれん草・ブロッコリーなど
② カルシウム
…プロセスチーズ・干しエビなど
③ 鉄分
…あさり・かつお・乾燥ひじきなど
④ ビタミン
…バナナ・煮干し・アセロラなど
⑤ 食物繊維
…ごぼう・オクラ・いんげん豆など
⑥ たんぱく質
…肉類・卵・魚介類・大豆製品など

こうしたおすすめの食材を中心に、毎日バランスの良い食事を摂っていきましょう。

特に妊娠初期の食事については、別記事「妊娠初期にいい食べ物&NG食品|赤ちゃんを守る4つのルール」で詳しく解説しているのでチェックしてみてくださいね。

4. 妊娠中の食事のポイント

妊娠中はつわりや体調の変化にも戸惑うことも多く、これがいい・これが悪い…という食べ方を完璧にカバーすることは難しいものです。

ここからは、大切な食事をストレスなく楽しむコツやポイントを

という順番でご紹介していきます。気になるものをチェックしてみてくださいね。

4-1. 妊娠中の料理のコツ

おなかの赤ちゃんのためにも栄養はしっかり摂りたいけれど、体調がすぐれなかったり、体が重くなっていく中でのお料理は一苦労。

ちょっとしたコツをつかんで無理なくこなしましょう!

妊娠中の料理のコツ
✔︎ お買い物はネットスーパーを利用
妊娠中に重いものを持つことはリスク大!自宅まで届けてくれるサービスは利用価値ありです。

✔︎ 時短食材で包丁を省略
プチトマトはそのまま、もやしは最初から千切りの形、お豆腐は手でちぎれるし、キノコは手でさけます。包丁いらずの時短食材が便利です。

✔︎ 鍋料理を味方に
野菜やお肉などたくさんの食材を一気に食べられるお鍋は、栄養バランスが良く、体も温まり妊娠中にはぴったりです。

✔︎ 豪快な「◯◯だけ」料理は簡単で豪華
見栄え良くオーブンやセイロに並べて焼くだけ、蒸すだけ、煮るだけ。そのままテーブルに出せば意外と豪華に。簡単で洗い物も減らせます。

✔︎ シンクに向かう時にはななめに立つ
おなかが出てきたらキッチンに当たらないよう姿勢を少し傾けると楽チンです!

特に鍋料理や「○○だけ」料理などは、作るのも片づけるのも楽なうえに満足感も得られるため、おすすめですよ。

4-2. 妊娠中のコンビニ・外食のコツ

妊娠中はからだを休めることも重要。料理が負担になってしまう時には上手にコンビニや外食を利用しましょう。

必要な栄養が摂れるメニューの選び方をご紹介します。

① おにぎりやパンはよく選ぶ

おにぎりは白米よりも、玄米や雑穀米のものを選びましょう。ビタミンやミネラル・食物繊維を摂ることができます。

またパンはライ麦や全粒粉のもの、ゴマ入りのものがおすすめです。
白く柔らかいパンよりも栄養豊富なことに加え、食べごたえがありよく噛むことで食べ過ぎ防止にもなります。

② 野菜はサラダよりもスープで

生野菜は妊娠中は特にからだを冷やす上に衛生上の心配も。スープの方がお野菜の量もたっぷり摂れておすすめです。

③ 単品の麺類や丼ものはできるだけ避ける

かつ丼やうどんなどの単品ものでは栄養が偏るため、少なくとも副菜2品以上、葉野菜・根菜類・豆類・海藻類なども摂れるものを。

④ 塩分やカロリーなど栄養表示をチェック

最近のコンビニやファミレス等では栄養表示があるものも多いですよね。塩分や脂肪分の摂りすぎ防止に役立てましょう。

こうしたポイントをチェックしながら、うまく外食をとり入れていきましょう!

4-3. 食事がストレスにならないために

楽しみなはずの食事が、妊娠中はあれこれ考え過ぎて大きなストレスになってしまうこともあります。

ストレスは赤ちゃんに影響してしまうので、上手に解消していきましょう。

妊娠中の食事のストレス回避法
✔︎ 食べたいものは食べる
我慢しすぎのストレスも大敵!量や頻度には気をつけつつ、自分が気分良く過ごすためのご褒美も必要ですよね。

✔︎ サプリメントのサポートを
食事からの栄養が足りないなと感じた時はサプリで補うこともできます。過剰摂取はに注意しましょう。

✔︎ パートナーに協力してもらう
食事の用意が出来ないときは、旦那さんに外食をしてきてもらったり、テイクアウトをお願いしたり。お願いは具体的に伝えることが大事です!

✔︎ マタニティヨガをやってみる
ストレスにはヨガのリラックス作用が効果的です。骨盤を整え安産ケアにも良いそう。トライする前に主治医に確認を。

こうした工夫で、ストレスをなるべく溜めない生活を心がけましょう!

5. まとめ

いかがでしたか?
赤ちゃんがおなかにいる時から子育ては始まっている!という考え方から、「マイナス1才からの食育」が注目されています。

妊娠中に食べてはいけないもののリスクを知って、おなかの赤ちゃんもお母さんも健康に過ごしてくださいね!

妊娠中の食生活については、この他「妊娠初期にいい食べ物&NG食品|赤ちゃんを守る4つのルール」「つわりを楽にする食べ物11選|吐き気を抑えて栄養も摂れるおすすめ食材なども是非参考にしてみてくださいね。