妊娠36週目からは臨月に入ります。かわいい赤ちゃんと対面できる日まであと少しですね。

安心して出産の日を迎えられるよう、しっかりと準備をしておきましょう。

ここでは、

  • 妊娠10ヶ月の赤ちゃんとお母さんの様子
  • 日常生活のポイント
  • 出産方法の確認

について分かりやすく解説していきます。

初めての妊娠で不安なことの多いお母さんのためにも、わかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.妊娠10ヶ月目の様子と変化

妊娠10か月目は「臨月」と呼ばれる時期に入ります。

この時期の赤ちゃんとお母さんの体は大きく変化し、出産に向けて準備を始めます。

気になる出産のサインを確認し、体の変化に耳を傾けましょう。

1-1.妊娠10か月目の赤ちゃん

妊娠10か月目の赤ちゃんは

  • 体のすべての臓器がほぼ完成
  • 皮下脂肪がついて皮膚は厚くなる

など、赤ちゃんらしくふっくらしてきます。

病気に対する免疫も胎盤から受け取っているので、「正産期」と呼ばれる妊娠37週を過ぎればいつ外の世界に出てきても大丈夫です。

週ごとの赤ちゃんの特徴
◆36週目
・身長:45〜47cm
・体重:2200~2300g
・呼吸器や消化器などすべての臓器がほぼ完成
◆37週目
・身長:47〜49cm
・体重:2200~3000g
・産まれる準備のため、骨盤の中に移動する(胎動は少し緩やかに)
◆38週目
・身長:47〜49cm
・体重:2500~3200g
・体の器官はほぼ完成して皮下脂肪もつき、いつ産まれてもいい状態に
◆39週目
・身長:約50cm
・体重:2500~3500g
・肺呼吸や体温調節の機能が完成し、胎脂が剝がれてくる
◆40週目
・身長:約50cm
・体重:2800~3500g
・髪が生えたり声が出せるようになり、新生児と同じ姿になる

体重は2500g以上で肺呼吸や体温調節が可能と言われています。
検診時の体重が2500gを超えていれば一安心ですね。

次は、この時期のお母さんの状態を見ていきましょう。

1-2.妊娠10ヶ月目のお母さん

妊娠10ヶ月のお母さんの子宮の大きさはバスケットボールくらい、お腹の張りも頻繁に起こるようになります。

赤ちゃんが外に出る準備を始める為お母さんのお腹の位置も下がってきます

また、お母さんには次のような症状が現れることがあります。

臨月のお母さんに現れる症状
・腰痛
・頻尿
・恥骨や足の付け根の痛み
・足がつる(こむらがえり)
・むくみ
・胃もたれ
・不眠
・白くて水っぽいおりものが増える

また、出産が近づいてくると、「出産まであと少し」ということをお母さんに知らせるサインが出始めます。

いつ産まれてもいいように、下記の出産のサインを確認しておきましょう。

出産のサイン 詳細
前駆陣痛 子宮が収縮して不規則に痛みを感じます。すぐに痛みが引くならまだ本格的な陣痛ではありません。
おしるし 赤ちゃんを包む卵膜と子宮の壁がこすれて少量の出血が起こります。おしるしがないまま陣痛が来ることも。
陣痛 赤ちゃんを外に押し出そうと子宮が収縮します。痛みの間隔が短く規則的になってきたら本格的な陣痛の始まりです。
破水 卵膜が破れて羊水が流れ出ます。通常は陣痛の後に破水しますが、陣痛より先に破水してしまう場合もあります。


前駆陣痛については、「妊娠36週のお母さん」でも詳しく解説していますので一度チェックしてみて下さいね。

おしるしは出産の数日前~前日に見られることが多いため、慌てて病産院に行く必要はありません。

陣痛や破水の場合は迷わず病産院に連絡しましょう。

破水を見極めるポイント
・尿漏れのようにチョロチョロと温い水が出る
・意識しても止められない

上記の場合は破水している可能性が高いです。慌てずナプキンかタオルをあて、入院の準備をして車やタクシーで病産院に向かいましょう。

続いて妊娠10ヶ月に起こりやすいトラブルをご紹介します。

2. 妊娠10ヶ月のトラブル

ここでは、妊娠10ヶ月目に注意したい3つのトラブルについてご紹介します。

トラブル①早産

妊娠37週目~妊娠41週目までの5週間の「正産期」であれば赤ちゃんはいつ外の世界に出ても適応できますが、妊娠36週まではまだ「早産」になります。

臨月に入ると体の機能はほぼ完成していますが、まだもう少しお母さんのおなかの中にいたい時期です。

前期破水
正産期に入る前でも、陣痛が起こる前に破水してしまう「前期破水」によって突然出産になってしまうこともあります。

詳しくは「早産について」からチェックしてみて下さいね。

トラブル②
常位胎盤早期剥離
(じょういたいばんそうきはくり)

赤ちゃんがまだお腹の中にいるうちに胎盤が子宮からはがれてしまうことを「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)」といい、母子の命にかかわる重いトラブルです。

  • 激しい腹痛
  • 出血
  • お腹が張って固くなる

などの症状が出た場合は自己判断をせずにすぐに病産院へ。緊急の場合は救急車を呼んでください。

詳しくは「常位胎盤早期剥離について」で確認してくださいね。

トラブル③逆子

ほとんどの赤ちゃんは出産の日までに自然に直りますが、臨月に入ってから逆子になり、そのまま出産の日を迎えることがあります。

赤ちゃんの姿勢によっては経膣分娩も可能ですが、出産に時間がかかって危険な場合は「帝王切開分娩」になります。

また妊娠10ヶ月目は、

などのトラブルにも気をつけたい時期です。

少しでも不安なことがあれば医師に相談しながら、乗り越えましょう!

続いて、妊娠10ヶ月の過ごし方についてご紹介します。

3.妊娠10か月の過ごし方

妊娠10ヶ月はどのように過ごせば良いのか、

…の2つに分けて、詳しく解説していきます。

3-1.妊娠10ヶ月の妊婦検診

妊娠10ヶ月は、妊婦検診は週に1回のペースで行われます。今までの検査のほか、お産に向けて新しい検査も行われるようになります。

主な検診内容は次のとおりです。

妊娠10ヶ月目の妊婦健診メニュー

◆基本検査

・問診、触診、内診
・体重/血圧測定
・腹囲/子宮底長測定
・尿、むくみ検査
・超音波検査

◆妊娠後期の検査
・NST(ノンストレステスト)
・血液検査
・GBS(B群溶血連鎖球菌)
・骨盤X線検査
→詳しい内容はこちら(リンク)

NST(ノンストレステスト)や骨盤X線検査で異常が確認された場合は「帝王切開分娩」になることがあります。

また、内診では医師の判断によって「卵膜剥離(らんまくはくり)」と言う陣痛を促すための処置が行われる場合があります。

問診では以下のようなことを医師から質問されます。日頃の体の状態をチェックしておきましょう。

妊婦検診で質問されること
・お腹の張りはどうか
・夜は眠れているか
・出血など体のトラブルはないか
・産後世話してくれる人はいるか
…など

持ち物については別記事の「妊娠8週目の妊婦検診」でも詳しく説明していますので、一度チェックしてみてくださいね。

続いて日常生活のポイントをご紹介します。

3-2.日常生活のポイント

妊娠後期になると

  • 不眠
  • 腰痛
  • 恥骨の痛み

など、さまざまな体の不快な症状に悩まされている妊婦さんも多いのではないでしょうか。

そういったマイナートラブルを少しでも解決するポイントは以下の通り。

症状 解決方法
不眠 ・抱き枕を使って横を向いて寝る
・音楽やアロマでリラックス
・上半身を少し起こして寝る
・医師や家族に話を聞いてもらう
腰痛 ・背中を伸ばして姿勢を正す
・ストレッチ
・骨盤ベルト
恥骨の痛み ・骨盤ベルト
・整体に行く
・体を温める
・無理に動かない


それぞれの症状の原因や解決方法については「妊娠36週目の日常生活で気を付けること」でも詳しく解説しています。是非参考にしてみてくださいね。

◆体重増加に注意

「出産まであと少しだから…」と臨月はつい油断してしまい、出産直前になって急激に体重が増加してしまうことも。

急激な体重増加は

  • 妊娠高血圧症候群
  • 妊娠糖尿病
  • 難産

のリスクが高くなります。安心してお産に臨むためにも、体重管理には最後まで気をつけましょう。

体重増加を予防するためにも、食生活の見直しや適度な運動を心がけましょう。

食生活の見直し
産後母乳育児をするにあたって、食生活の見直しはとても大切です。糖分脂肪分の摂りすぎは乳腺を詰まりやすくするので、赤ちゃんにおいしい母乳をあげるためにも食生活は注意しましょう。

母乳育児のための食事については「母乳をおいしくする食事とおやつ|控えたい食品やおすすめ献立まで全解説」でもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

続いて妊娠10ヶ月にしておきたいことをご紹介します。

4.妊娠10ヶ月にしておきたいこと

赤ちゃんを迎える準備はもうできましたか?

妊娠10ヶ月はいつお産が始まってもおかしくない時期。

いつでも安心してお産に臨めるように、出産に必要な準備と当日のシミュレーションをしておきましょう。

ここでは、

の4つの順番を解説します。

4-1. 出産前に準備すること

臨月に入ったらいつ出産が始まっても大丈夫なように、早めに入院の準備や産後のための準備をしておきましょう。

◆入院のための準備

入院の準備はもうお済みですか?

臨月に入ったらいつ陣痛が起こってもすぐ入院できるように、入院に必要な荷物はバッグに詰めてお部屋に置いておくと安心です。

無駄なものや足りないものはないか、産院でもらったリストをもう一度確認しておきましょう。

また入院時、以下のものは必須ですので突然の陣痛に備えて常に持ち歩きましょう。

入院時に絶対に必要なもの
・診察券
・母子健康手帳
・健康保険証
・印鑑

緊急入院に備えて、入院に必要なものや退院時に必要なもののリストをお父さんとも共有しておくのもおすすめです。

その他の入院中に必要な持ち物については「出産準備のポイント」でも詳しくご紹介しています。こちらも参考にして、準備をすすめてくださいね。

◆ベビー用品の準備

入院中に必要なベビー用品もあらかじめ準備しておきたいですね。

  • ベビーカー
  • ベビーベッド
  • 新生児の服
  • おむつ
  • 哺乳瓶

など、しっかり揃えておきましょう。退院時には、赤ちゃんを包むおくるみも必要です。

ベビー肌着の水通し方法については「ベビー服の水通しの方法|初心者でも分かる詳しい解説」で詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

次は出産方法をご紹介します。分娩の方法を確認しておきましょう。

4-2.出産方法の確認

出産は、大きく分けると経膣分娩か帝王切開分娩のどちらかになります。

いざというときの処置を知っておくことで、落ち着いて出産に臨めますよ。

①経膣分娩

なんらかの事情で帝王切開分娩を予定していない限り、通常は「経膣分娩」で出産します。

一般的には分娩台での出産になりますが、なかには座位や四つん這いなどのフリースタイル分娩を行っている病産院もあります。

赤ちゃんがうまく出てこないときは、局所麻酔をして膣の出口から肛門の間の「会陰切開(えいんせっかい)」を行います。

②帝王切開分娩

  • 予定帝王切開
    …妊婦検診であらかじめ経膣分娩が難しいと判断されたときに行う
  • 緊急帝王切開
    …分娩中に経膣分娩が難しいと判断された場合に行う

の2種類があります。

帝王切開分娩が適応されるトラブル
・児頭骨盤不均衡
・常位胎盤早期剥離
・へその緒のトラブル
・微弱陣痛
・出産に時間がかかりすぎた場合(遷延分娩)
…など

お腹を切開することに不安に感じる方も多いかもしれませんが、帝王切開はリスクの少ない安全な出産方法なので安心してくださいね。

出産方法や呼吸法については「安産のためのポイント」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

続いては、出産当日の陣痛から入院までの順序をご紹介します。

4-3.陣痛から入院まで

陣痛が始まったら、まずは痛みの間隔を計りましょう。

陣痛が始まってから次の陣痛が始まるまでの間隔が10分間隔になったら病産院に連絡して入院となります。

陣痛から入院までの順序

①陣痛が10分間隔になる

②病産院に連絡する

③家族に連絡する

④一人のときはタクシーを呼ぶ

⑤荷物を持って病産院へ

もし陣痛が始まる前や病院につく前に破水してしまっても、
慌てずに生理用ナプキンを当ててタオルを持ち、速やかに病産院に向かいましょう。

入院時の持ち物については「出産準備のポイント」をチェックしてみてくださいね。

続いて出産の進み方について解説していきます。

4-4.出産の進み方

病産院に着いたら、最初に診察をしてお産の進み具合を確認します。

緊急の場合を除き、入院後はすぐに分娩室ではなく、まずは陣痛室か入院する部屋に案内されます。

出産にかかる時間は一般的に

  • 初産の場合…14~15時間
  • 経産婦の場合…7~8時間

かかるといわれています。

産まれるまでの時間は長いですが、陣痛の痛みは波が引いたり来たり、休みながら進むので安心してください。

それでは、出産の進み方を見ていきましょう。

出産の進み方

◆分娩第1期

①陣痛の間隔:5分間隔になる

子宮口の開き具合:4~5㎝

【赤ちゃんの様子】
お母さんの背中のほうに体を回転させながら下りてくる

【お母さんの様子】
陣痛が強まり、腰や恥骨の痛みも強くなってくる


②陣痛の間隔:3~4分間隔になる

子宮口の開き具合:6~10㎝


【赤ちゃんの様子】
産道を下りながらあごを引いて体を丸め、骨盤の中に入ってくる

【お母さんの様子】
「いきみ感」が強くなり、排便したいような感覚になる

 

⇒このときは、なるべくいきみを逃すようにします。


◆分娩第2期

③陣痛の間隔:1~2分間隔になる

・子宮口の開き具合:10㎝(全開大)

 ※子宮口が全開になったら分娩室に移動する


【赤ちゃんの様子】
頭が軟産道に入り、産道から頭が出る

★いきみのタイミングを医師が合図する

 

⇒このとき、お母さんは息を止めないでしっかり呼吸しましょう!


◆分娩第3期

④誕生


【赤ちゃんの様子】
全身が出たら、産声を上げる

★対面後、へその緒を切って赤ちゃんの体を洗ってもらう

【お母さんの様子】

胎盤が出て、軽い陣痛が起こる

※会陰切開をした場合は縫合し、産後の処置を受ける

陣痛の痛みは最初の頃はまだ余裕がありますが、ピークに近づいてくると寝ているのも動くのもつらくなってきます。

そんなときは立ったり座ったり、少しでも楽になれるポーズを探してみましょう。

◆陣痛を上手に乗り切るコツ

陣痛を乗り切るための工夫や、あると便利なものをご紹介します。一番楽な方法を探して上手に乗り切ってくださいね。

  • あぐらをかく
  • 立って壁、人にもたれかかる
  • よつんばいになり、腰を突き上げる
  • 足に布団をはさんで横になる(シムスの体位)
  • 腰をさすってもらう
  • テニスボールや握りこぶしで肛門を押してもらう
あると便利なもの

・テニスボール

・うちわ

・アロマオイル

・飲み物、ストロー付きペットボトル

・ハンドタオル

・カイロなど温めグッズ

陣痛が強くなってくる時間は想像以上に痛くてつらいものですが、上手に痛みを逃して、なるべくリラックスして過ごしましょう。

続いては、臨月のお母さんにお父さんや周りがしてあげたい事をご紹介します。

5.お父さんや周りができること

出産そのものを代わってあげることはできなくても、皆のやさしい気遣いでお母さんは安心して出産を迎えることができます。

お母さんにしてあげたいこと
①出産前のお母さんを励ましてあげる
出産への不安を感じやすい時期です。優しい言葉でお母さんを励ましてリラックスさせてあげましょう。
②お母さんと一緒に赤ちゃんを迎える準備をする
入院時の持ち物の確認やベビーベットの設置など、一緒に出産準備をしましょう。お母さんが動けるうちに、一緒にベビー用品を買いに行くのもいいですね。
③入院中や産後の段取りを確認する
各種手続きや家事など、お母さんが入院している間にやるべきことをリストにして確認しておきましょう。
★他に小さい兄弟がいる場合…送迎や食事・アレルギーなど、入院中のお世話についてを確認しておきましょう。
④仕事の調整
正確に予定を決めるのは難しいことですが、出産予定日の頃に合わせて仕事の調整をしておきましょう。

お父さんの仕事中に陣痛が始まった場合などは、ご両親を頼ることもあるかと思います。

出産の前に連絡したい相手とは、なるべく連絡が取りやすい状態にしておきましょう。

6.まとめ

いかがでしたか?

妊娠10ヶ月目のお母さんが押さえるべきポイントを以下にまとめました。

【注意すべきトラブル】
・早産
常位胎盤早期剥離
逆子
・児頭骨盤不均衡
・微弱陣痛
妊娠10ヶ月にしておきたいこと
入院のための準備
ベビー用品の準備
出産方法の確認
・出産当日のシミュレーション

この時期についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。

長かった妊娠生活もあとわずか。

あとは無事に赤ちゃんを出産できる日を待つだけですね。

出産への不安や体のマイナートラブルなどもあるかと思いますが、かわいい赤ちゃんと対面できる日まであと少しです。

残り少ないマタニティライフを満喫して、元気な赤ちゃんを産んでくださいね。