妊娠10ヶ月に入り、妊娠生活もいよいよクライマックスに近づいてきました。

いつ出産が始まっても大丈夫なように、出産のための準備をしっかりとしておきたいですね。

ここでは、

  • 妊娠36週の赤ちゃんとお母さん
  • 出産のサイン
  • 出産前に準備すること
  • 安産のポイント

についてわかりやすく解説していきます。

初めての出産で不安なお母さんのためにもわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.妊娠36週の赤ちゃんとお母さん

妊娠36週(妊娠10ヶ月)からは臨月に入ります。

お腹もずっしり重くなってきましたね。赤ちゃんと対面できる日まであと少しですので、体の変化にしっかりと耳を傾けましょう。

1-1.妊娠36週の赤ちゃん

この時期の赤ちゃんの大きさは45~47㎝くらい、体重は2200~2300gほど。

赤ちゃんが大きくなると子宮の中に余分なスペースがなくなり、お母さんのお腹からモコっと赤ちゃんの手形や足形が見えたりすることもあります。

この時期の赤ちゃんの臓器
赤ちゃんの体は呼吸器や消化器などすべての臓器がほぼ完成し、光の方向に自然と向く反応を示すようになります。

続いて、この時期のお母さんの状態を見ていきましょう。

1-2.妊娠36週のお母さん

臨月になると、お腹の張りも頻繁に起こるようになります。

また、子宮が大きくなり赤ちゃんが重みが増すことで、お母さんは次のようなマイナートラブルに悩まされることがあります。

臨月のマイナートラブル
・腰痛
・頻尿
・恥骨や足の付け根の痛み
・足がつる(こむらがえり)
・むくみ
・胃もたれ
・不眠

また、本格的な陣痛の前に「前駆陣痛(ぜんくじんつう)」というお産の予行練習のようなお腹の張りや痛みを感じることもあります。

◆出産のサイン

「前駆陣痛」が起こると「陣痛が来た!」と慌ててしまうかもしれませんが

  • 痛みが不規則
  • 一時的なもの

であれば、まだ本格的な陣痛ではないので安心してください。

前駆陣痛は出産の約2週間前に起こることが多いですが、臨月に入った頃に起こったり、前駆陣痛の数時間後に陣痛が起こる方もいます。

いつ産まれてもいいように、下記の出産のサインを確認しておきましょう。

出産のサイン 詳細
おしるし 赤ちゃんを包む卵膜と子宮の壁がこすれて少量の出血が起こります。おしるしがないまま陣痛が来ることも。
陣痛 赤ちゃんを外に押し出そうと子宮が収縮します。痛みの間隔が短く規則的になってきたら本格的な陣痛の始まりです。
破水 卵膜が破れて羊水が流れ出ます。通常は陣痛の後に破水しますが、陣痛より先に破水してしまう場合もあります。


おしるしは出産の数日前~前日に見られることが多いため、慌てて病産院に行く必要はありません。

陣痛や破水の場合は迷わず病産院に連絡しましょう。

破水を見極めるポイント
・尿漏れのようにチョロチョロと温い水が出る
・意識しても止められない

上記の場合は破水している可能性が高いです。慌てずナプキンかタオルをあて、入院の準備をして車やタクシーで病産院に向かいましょう。

続いては、妊娠36週目に起こりがちなトラブルをご紹介します。

2.妊娠36週のトラブル

ここでは、妊娠36週目に出てきやすいトラブルを2つご紹介します。

トラブル①早産

妊娠37週からは正産期に入りますが、妊娠36週での出産はまだ「早産」になります。

赤ちゃんの体の機能はほぼ整ってきてはいますがまだ完全ではないので、あと少しだけお母さんのお腹の中にいたい時期です。

運動も大切ですが、

  • お腹の張りがあるのにたくさん動く
  • 転倒などが原因で破水してしまう

このような行為は早産の原因になり得るため、くれぐれも無理をしないように気をつけて生活しましょう。

トラブル②
児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)

お産が近づいてくると気がかりなのは赤ちゃんの頭の大きさです。

頭がお母さんの骨盤より大きい場合、赤ちゃんは骨盤を通って産まれることができません。

この状態を「児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)」といいます。

経膣分娩が難しい場合
産婦人科でX線検査をして、経膣分娩が難しいと判断された場合は帝王切開分娩になります。

児頭骨盤不均衡の可能性があっても経膣分娩が可能な場合もあるので、お産の最中に帝王切開分娩に切り替わることもあります。

続いては妊娠36週目の過ごし方のポイントをご紹介します。

3.妊娠36週の過ごし方

入院・出産の準備はもうできていますか?

安心して出産の日を迎えられるように、出産前の準備はしっかりしておきたいですよね。

ここでは、妊娠36週の過ごし方を

の3つに分けて解説いたします。

3-1.妊娠36週の妊婦検診

妊娠36週目からは、妊婦検診も週に1回のペースで行われるようになります。

  • 赤ちゃんの状態
  • 胎盤の状態
  • 出産まであとどのくらいか

を確認するためにも、臨月の妊婦検診はとても大切です。

出産時に不安なことがあるときは、医師に何でも相談しておきましょう!

主な検診内容は次のとおりです。

妊娠36週目の妊婦健診メニュー

◆基本検査

・問診、触診、内診
・体重/血圧測定
・腹囲/子宮底長測定
・尿、むくみ検査
・超音波検査

◆妊娠後期の検査
・NST(ノンストレステスト)
…分娩監視装置を用いて赤ちゃんが分娩に耐えられるかを調べる
・血液検査
…血糖値や貧血、感染症の有無を調べる
・GBS(B群溶血連鎖球菌)
…妊婦さんが菌を保有している場合は感染防止の措置を行う
・骨盤X線検査
…「児頭骨盤不均衡」が疑われる場合は医師の判断により行う

NST(ノンストレステスト)や骨盤X線検査で異常が確認された場合は帝王切開分娩になることがあります。

また、問診では以下のようなことを医師から質問されます。日頃の体の状態をチェックしておきましょう。

妊婦検診で質問されること
・お腹の張りはどうか
・夜は眠れているか
・出血など体のトラブルはないか
・産後世話してくれる人はいるか
…など

持ち物については別記事の「妊娠8週目の妊婦検診」でも詳しく説明していますので、一度チェックしてみてくださいね。

続いて、日常生活で気を付けてほしいポイントをご紹介します。

3-2.日常生活で気を付けること

臨月に入り出産が近づくと、お腹もズッシリと重くなり、日常の生活の中でも不快な症状が現れてきます。

その中でも特に多いのが、

といった体の悩みです。つらい症状をを少しでも和らげるためにおすすめの方法をいくつかご紹介いたします。

①不眠

妊娠後期は

  • 赤ちゃんの胎動が気になる
  • 出産への不安
  • ホルモンの変化
  • おなかが大きくて寝苦しい
  • トイレが近い

など、さまざまな理由で夜の眠りが浅くなってしまうことがあります。

「赤ちゃんに会うまでの辛抱」と思っても、夜眠れないのはつらいものです。

不眠のストレスを少しでも軽減するコツは以下の通り。

不眠のストレスを軽減するコツ

・軽くストレッチする
・カフェインを控える
・横向きの姿勢で寝る
 ★抱き枕を使うのも◎
・上半身を起こして寝る
・音楽やアロマ、ハーブティーでリラックス
・寝る前は水分を控える
…など

なるべく楽な姿勢で寝て、リラックスすることが大切です。出産の不安は医師や家族に話して、気にしすぎないようにしましょう。

どうしても眠れないときは無理に寝ようとせず、「眠くなった時に寝る」と考えてもいいのではないでしょうか。

◆シムスの体位もおすすめ

妊娠後期は仰向けで寝ると苦しいので、「シムスの体位」がおすすめです。

シムスの体位のやり方
①心臓のある左側を下にして横向きに寝る。
②左足は伸ばし、右足は軽く曲げてる。
③お腹に負担が掛からない程度にうつ伏せのようになる。
★足と床との間に枕やクッションを挟んでも◎

右側を下にして寝てしまうと、寝苦しくなってしまうので注意してくださいね。

②腰痛

妊娠中のお母さんはおなかが大きくなるにつれて、赤ちゃんの重みで骨盤に負担がかかり腰痛に悩まされます。

腰痛を少しでも軽減するためには、

  • 背中を伸ばして姿勢を正す
  • ストレッチ
  • 骨盤ベルト

…などが腰の負担をなるべく軽くすることが効果的です。

臨月でもできるストレッチについては、別記事の「妊娠 37週」でもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね

③恥骨・足の付け根の痛み

出産が近づくと、恥骨の結合が緩んできます。

そのため恥骨や股関節に痛みを感じるようになり、臨月になって赤ちゃんが下がってくるとさらに負担がかかってきます。

痛みがつらいときは

・まずは安静にする
骨盤ベルト背筋を伸ばす
・妊婦さん対応の整体に行く
・体を温める
…などが効果的です。

また、

×長時間同じ姿勢をとらない
×長時間歩かない
×痛いときは無理して動かない
×開脚のストレッチは避ける
×足を組まない

など、少しでも体への負担を減らしましょう。

歩くときは小股でゆっくりと。安産のために運動は大切ですが、あまり動くと痛みも増してしまいます。

体重増加にも注意!
「あと少しだから…」と気が緩んで、臨月になって急激に体重が増加することもあります。急激な体重増加は「妊娠高血圧症候群難産のリスクを高めてしまいます。最後まで体重管理を心がけましましょう。

続いては出産準備のポイントをご説明します。

3-3.出産準備のポイント

臨月に入ったらいつ出産が始まっても大丈夫なように、早めに入院の準備や産後のための準備をしておきましょう。

◆入院のための準備

外出中に急に陣痛が始まってしまい、家に荷物を取りに行けずお父さんに頼むこともあるかもしれません。

いざというときの荷物を前もって準備し、夫婦で確認しておくと安心です。

入院に必要な物リスト

◆絶対に必要なもの
・母子健康手帳
・健康保険証
・診察券・現金・印鑑
・出産育児一時金など産後申請書類


◆入院中に必要なもの
・パジャマ・靴下・スリッパ
・カーディガン
・歯磨き・洗面用具・化粧品
・タオル・バスタオル
・ティッシュペーパー
・産褥ショーツ・お産用ナプキン
・授乳用ブラジャー・母乳パット
・ベビー肌着・ウェア・新生児用おむつ
・コップ・時計

もしも入院中に足りないものがあったときは、家族にお願いして持ってきてもらいましょう。

出産後に必要なものも、事前に準備しておくと産後に家族が慌てることなく安心です。

退院時には、

  • お母さんが着る服
  • 赤ちゃん用のおくるみ

が必要になります。

◆ベビー用品の準備

産後の準備はもう万全ですか?

  • ベビーカー
  • ベビーベッド
  • 新生児の服
  • おむつ
  • 哺乳瓶

など、必要なものを早めに準備して出産に備えておきましょう。

ベビー肌着の水通し方法については「ベビー服の水通しの方法|初心者でも分かる詳しい解説」でもわかりやすく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

次は出産前に知っておきたい、安産のポイントをご紹介します。

4.安産のためのポイント

予定日が近づいてくると、出産への不安な気持ちもだんだん増してきますよね。出産の不安を解消するためには、出産の方法や呼吸法をよく理解しておくことが大切です。

など、急に陣痛が来てパニックにならないために今のうちに心の準備をしっかりしておきましょう。

4-1.出産方法の確認

出産には

  • 赤ちゃんが産道を通って産まれる経膣分娩
  • お腹を切開して子宮から赤ちゃんを取り出す帝王切開分娩

2種類の方法があります。

①経膣分娩

なんらかの事情で帝王切開分娩を予定していない限り、通常は「経膣分娩」で出産します。

一般的には分娩台での出産になりますが、なかには座位や四つん這いなどのフリースタイル分娩を行っている病産院もあります。

赤ちゃんがうまく出てこないときは、局所麻酔をして膣の出口から肛門の間の「会陰切開(えいんせっかい)」を行います。

②帝王切開分娩

  • 赤ちゃんの頭が大きい
  • 胎盤のトラブル
  • 逆子

などの理由で経膣分娩が難しいと判断されたときは「帝王切開分娩」で出産します。

事前に手術日を決める予定帝王切開と、分娩当日の緊急帝王切開になる場合の2種類あります。

帝王切開手術は安全な手術です
帝王切開手術はお腹を切開することもあって、経膣分娩よりも大変なイメージがあるかもしれませんが、決して危険な手術ではありません。経膣分娩に比べて産後の回復は少し遅く、切開した傷跡が気になりますが、赤ちゃんを元気に出産するためのリスクの少ない安全な出産方法です。

手術は経膣分娩と同じように局所麻酔をして行われます。

続いて、お産の呼吸法と練習方法をご紹介します。

4-2.お産の呼吸法の練習

お産をスムーズに行うためにはリラックスすることが大切です。

陣痛の痛みを逃し、赤ちゃんにしっかり酸素を送るためにも大切なのが呼吸法です。

今のうちに呼吸法を練習して、イメージトレーニングしておくと出産当日に安心ですね。

◆ラマーズ法

「ヒッ、ヒッ、フー」の呼吸法で知られている無痛分娩法の一種で、多くの病産院や助産院で採用されている呼吸法です。

陣痛の痛みが出たら息を深く吸い込んで、「ヒッ、ヒッ、フー」とワルツのリズムで息を吐きだして体の力を抜き、陣痛の痛みを和らげます。

ラマーズ法の手順
①痛みがまだ軽いときは、息を鼻からゆっくり吸って口からゆっくり吐きだします。
②陣痛が少し強くなってきたら、鼻から息を吸って、次に口で「ヒッ」と軽く吸って「フー」と息を吐き切ります。
③陣痛が強くなったら「ヒッ、ヒッ、フー」の呼吸リズムに集中して、陣痛のいきみを逃します。

◆ソフロロジー法

  • 出産前からのイメージトレーニング
  • ヨガの呼吸法

でリラックスして恐怖や不安を取り除き、お産に前向きに取り組むための分娩法です。

ソフロロジー法の手順
①あぐらをかき、肩の力を抜いてリラックスします。
②目をつぶってお腹に軽く手を当てます。
③酸素が体全体を流れるのをイメージしながら、ゆっくり腹式呼吸。
④陣痛が始まってもゆっくり腹式呼吸を繰り返します。
★赤ちゃんにもたくさんの酸素が送られ、元気に誕生することをイメージしましょう。

ラマーズ法と異なる点は、陣痛のときにいきまないことです。ソフロロジー法は痛みを受け入れることで出産への恐怖心を和らげます。

次の章では、この時期のお母さんにお父さんや周りの人がしてあげたい事をご紹介します。

5.お父さんや周りができること

出産が近づいてくると、お母さんは不安な気持ちになります。

前向きな言葉でお母さんを励まし、不安を和らげてあげましょう。

そのほか、お母さんにしてあげたいことは以下を参考にしてみてくださいね。

お母さんにしてあげたいこと

・力仕事を率先して行う
・お母さんと一緒にベビー用品を準備する
・出産の段取りを確認する
◆小さな兄弟が居る場合に決めておくこと
・幼稚園や保育園の送り迎え
・入院中のお泊りやお世話をどうするか

…など、夫婦や周りの人と協力して赤ちゃんを迎える準備をしましょう。

また、いつ出産が始まっても大丈夫なように、なるべくこまめに連絡を取り合って出産当日のシミュレーションをしておくことも大切です。

  • 両親
  • 出産当日連絡をしたい家族

とも、連絡が取りやすいようにしておきましょう。

6.まとめ

いかがでしたか?

この時期についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

臨月に入るといよいよ出産当日のことを考え、不安な気持ちになるかもしれません。

出産の不安を和らげるためには、出産についてしっかり予習しておくことが大切です。

「今はこういう状態なんだ」とわかると、心も少し落ち着きますよ。

ときには周りの人に甘えながら、赤ちゃんに会える日を楽しみに、出産までの残された時間をリラックスして過ごしてくださいね。