妊娠後期の真ん中である9ヵ月。週数でいうと、妊娠32週から35週。

赤ちゃんもお母さんのおなかもどんどん大きくなり、いよいよ出産へと身体と心の準備が整ってくるころです。その分、生活や体調に気をつけて過ごさなくてはならないですよね。

そこで今回は、

  • 妊娠9ヶ月目の赤ちゃんとお母さんの様
  • 日常生活のポイント

…などを詳しくご紹介します!

あわせて、この時期に注意すべきトラブルなどについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.妊娠9ヶ月の様子と変化

妊娠9ヶ月は「妊娠後期」と呼ばれる時期です。

赤ちゃんは、自分の力で生きていく機能が揃い外に出る準備を始めます。
お母さんは、前駆陣痛が始まり、出産が近づいていると実感する頃です。

では、この時期の赤ちゃんとお母さんの状態について、詳しく見ていきましょう。

1-1. 妊娠9ヶ月目の赤ちゃん

9ヶ月目の赤ちゃんは、身体を覆っていた胎毛がなくなり、髪や爪が伸び、皮下脂肪がつくため、ふっくらとより赤ちゃんらしくなってきます。

内臓器官ができあがり、30分ごとにおしっこをするなど、いよいよ外に出る準備を始めています。

表情も豊かになり、健診時にエコーでグーチョクパーをしたり、指しゃぶりをしたり…など可愛い姿が見られるかもしれませんよ。

頭を下向きに過ごすようになり、より胎動が強く感じられるでしょう。

週ごとの赤ちゃんの特徴
◆32週目
・大きさ(CRL):410〜450mm
・体重:1400~2000g
・髪や爪、皮膚が現れ、皮下脂肪がつきふっくら。排泄機能が整います。
◆33週目
・大きさ(CRL):440〜450mm
・体重:1600~2300g
・五感ができあがり、体温調整機能、免疫メカニズムが整います。
◆34週目
・大きさ(CRL):450~460mm
・体重:1800~2500g
・骨格が完成し肺機能が発達するため、心拍や呼吸の働きが安定します。
◆35週目
・大きさ(CRL):450~460mm
・体重:1950~2700g
・肘や膝にくぼみができ、胃腸が機能、外での肺呼吸が可能になります。

34週を過ぎると、ほとんどの赤ちゃんが出産に備え、頭を下に向けて(正常位)過ごすようになります。

パンチやキックを繰り返すため、手や足の形がはっきりと見えることもあるでしょう。

1-2. 妊娠9ヶ月目のお母さん

妊娠9ヶ月のお母さんは、血液の量が増え、おなかはますます突き出してきます。

子宮の大きさは大人のサッカーボール大にもなるので、胃が圧迫されて少ししか食べられなくなる妊婦さんも多いでしょう。

また足元が見えにくくなったり、疲れやすくなったりと、さまざまなマイナートラブルが起こりやすいころです。

◆マイナートラブルとは

妊娠中よく起こる不快症状のことで、具体的には下記のような症状が現れます。

お母さんに現れる症状
◆32週目
・足のむくみ、こむらがえり
・動悸、息切れ
◆33週目
・腰痛、背中、恥骨の痛み
・睡眠不足
◆34週目
・恥骨、骨盤の痛み
・頻尿、尿漏れ
・便秘、下痢、痔
◆35週目
・ふらつき、めまい、貧血
・おりものが増える

個人差はありますが、妊娠前の体重プラス8〜9kgくらいまでの体重増加が理想的なので、食べすぎにも食べなすぎにも注意しましょう。

続いて、妊娠9ヶ月に気を付けたいトラブルについてご紹介します。

2. 妊娠9ヶ月のトラブル 

9ヶ月目は、赤ちゃんと子宮・お母さんの身体の変化など、出産に向けての準備が急速に進みます。

そんな9ヶ月目に起こりやすいトラブルを4つご紹介します。

トラブル① 妊娠高血圧症候群

妊娠中に何らかの原因で高血圧になり、尿たんぱくが出たり血管や臓器の障害が起こる疾患のことです。

妊娠20週から分娩後の12週の間に起こり、重い症状がでると母子ともに命に危険が及ぶ場合もあります。

詳しくは「妊娠高血圧症候群について」からチェックしてみてくださいね。

トラブル② 後期つわり

妊娠後期には、初期のようなつわり症状が再び現れることがあります。

子宮が胃や食道を圧迫するため、胃もたれ・胃痛 ・胸やけ ・吐き気 ・げっぷ ・倦怠感など、むかつきを感じる人が多いようです。

詳しくは「後期つわりについて」からチェックしてみてくださいね。

トラブル③ 切迫早産

切迫早産とは、子宮収縮が頻繁に起こり、子宮口が開き、赤ちゃんが出てきそうな状態になることです。

  • 下腹部や背中の痛みが治まらない
  • 痛みを伴うお腹の張りが10分に1回以上起こる
  • 不正出血
  • 破水

などの兆候が見られる場合、早めに医師に相談しましょう。詳しくは「切迫早産について」からご確認ください。

トラブル④ 逆子

この時期までに逆子が直らないと帝王切開の可能性が高くなります。

お腹の赤ちゃんに話しかけたり、逆子体操で直る可能性も十分にありますので、諦めないで根気よく続けるようにしましょう。詳しくは「逆子について」をチェックしてみてくださいね。

続いては、妊娠9カ月の過ごし方についてご紹介します。

3. 妊娠9ヶ月の過ごし方


妊娠9ヶ月目はどのように過ごすと良いのか、

  1. 妊娠9ヶ月の妊婦健診
  2. 日常生活で気をつけること
  3. 妊娠中の食事について
  4. 出産準備のポイント

…といった順番で見ていきましょう。

3-1. 妊娠9ヶ月の妊婦健診

妊娠9ヶ月目は、8ヶ月目に続き健診が2週間に1度あります。

妊娠9ヶ月目の妊婦健診メニュー
◆体重・血圧測定
◆尿検査
◆経腟超音波検査

…子宮全体の大きさ、卵巣の状況を把握するために膣内から撮影
◆腹部超音波検査
…胎児や胎盤、羊水の観察のために下腹部に検査用器具をあてる
◆子宮底長測定
…胎児の成長の把握と予測のために触診とメジャーで測定
◆浮腫検査
◆血液検査(血糖値や貧血、感染症の有無を調べる)
◆GBS(B群溶血連鎖球菌)

…約12%の妊婦が所有。抵抗力のない赤ちゃんへの感染防止の処置を行う
◆NST(ノンストレステスト)
子宮の収縮がないときに赤ちゃんが元気かどうかを調べる ※36週以降が多い。

総合病院など混雑が予想される場合もあるので、予約健診がおすすめです。時間に余裕を持って受診するようにしましょう。

里帰り出産の場合は、32週までに医師と相談し紹介状を貰い、出産予定の産院で早めの受診を済ませておくと安心です。

遠方の場合は、医師と相談して身体に負担のない方法で移動するようにしましょう。

◆入院指導は33週目まで

産院によっては、もう説明があったかもしれませんが、そろそろ入院準備をしておくと安心です。必要なものを準備してバッグに入れ、夫や家族にも伝えておきましょう。

妊娠9ヶ月目の妊婦健診については「妊娠34週目の妊婦健診」の記事から詳しくチェックしてみてくださいね。

続いては、日常生活で気をつけることについてご紹介します。

3-2. 日常生活で気を付けること

この時期のお母さんは、身体が思うように動かせず、息切れやめまいがしたり、おなかが張ったりと、体調が変わりやすく疲れやすくなります。

無理をすることは絶対にNG。以下の行動に気をつけましょう。

9ヶ月目妊婦さんのNG行動
・段差や階段に注意する
・なるべく仰向けで寝ない
・食べすぎ、食べなさすぎ
・長時間のドライブ

足元が見えなくなるので、段差や階段に注意し転倒に気をつけましょう。

マタニティヨガやスイミングなどは、体調を見ながら無理のない程度に続けるようにしましょう。

また体重管理もしっかり行いましょう。産休や里帰り先で生活のリズムが変わったり、後期つわりが楽になり、つい食べ過ぎているお母さんは注意が必要です。

◆車の運転はなるべく控える

シートベルトでおなかを圧迫したり、急な体調の変化も考えられるので、思わぬ事故につながるケースもあるため控えたい時期です。

どうしても運転が必要な場合は時間に余裕を持つ、長時間の運転はしない、夫や同乗者と乗るなど、十分に注意して運転しましょう

マタニティ用のシートベルトを使うなど、無理のない範囲で運転するようにしましょう。

続いて、妊娠中の食事についてご紹介します。

3-3. 妊娠中の食事について

妊娠後期はお腹の赤ちゃんへ栄養を供給するため、少し食べ過ぎただけでも体重が増えてしまいます。

とはいえ、厳しい食事制限は赤ちゃんの成長をさまたげることになるため、1日2000~2250kcalを目安に栄養バランスのとれた食事を心がけましょう

赤ちゃんがどんどん成長する9ヶ月目は、主食、主菜、副菜を組み合わせたバランスの良い食事が大切。とくにに積極的に摂りたい栄養素は以下のとおりです。

とくに摂りたい栄養素
《たんぱく質》
・動物性たんぱく質(牛肉など)
・植物性たんぱく質(豆腐・納豆など)
…赤ちゃんが大きくなる時期なので、良質なたんぱく質をバランスよく。
《DHA》
・アジ・サバ・サンマなど
…赤ちゃんの脳や眼といった神経細胞が増える時期。青魚に多く含まれるDHAを摂る。
《食物繊維》
・ひじき、ワカメ、昆布、キウイ、モロヘイヤなど
…後期になりやすい便秘対策に
《​鉄分》
・鶏レバー、枝豆、モロヘイヤなど
…後期になりやすい貧血対策に

加工食品やインスタント食品は、鉄やカルシウムの吸収を妨げるので、控えるようにしましょう。食材で足りない分は、サプリメントで補いましょうね。

また、妊娠中に摂るべき栄養素は「知っておきたい妊娠中の食事とルール|おすすめ&NG食品から外食のコツまで」でくわしく紹介されていますので参考にしてみてください。

◆NG食材

また妊娠中は、避けるべき食品・栄養素が多数あります。

NG食材
◆生もの
・お刺身や生魚など火を通していないものはNG
・特に水銀の濃度が高いマグロは特にNG!
◆アルコールやカフェイン
・赤ちゃんの脳や体づくりに悪影響を及ぼします
・ノンカフェインの紅茶やルイボスティーに変えましょう

また、

  • 糖質
  • 辛いもの
  • 体を冷やすもの
  • 味が濃いもの

…なども病気を引き起こす要因となるので控えてくださいね。

もっと気をつけたい食品について知りたい方は、「知っておきたい妊娠中の食事とルール|おすすめ&NG食品から外食のコツまで」のNG食品にくわしくのっているため、参考にしてみてくださいね!

続いては、出産準備のポイントについてご紹介します。

3-4. 出産準備のポイント

産休や里帰りは、34週目までに済ませるようにしましょう。

34週目以降は、赤ちゃんもおかあさんの身体も出産準備が整ってくるので、早産のリスクが高まります。

◆里帰りは34週目まで

遠方への里帰りは、32週〜34週目までがおすすめです。

特に遠方への旅行や長時間のドライブは、医師に里帰りの時期を相談し移動手段を検討してくださいね。

また、32週目の健診までに紹介状をもらい、産院への受診を済ませるようにしましょう。

◆仕事の引き継ぎをして産休に入る

仕事を続けているお母さんは、そろそろ引き継ぎを済ませて、産休に入りましょう。

仕事の引き継ぎについては「妊娠34週目の仕事のポイント」で詳しく解説していますので、参考にしてくださいね。

続いては、妊娠9ヶ月にしておきたいことについてご紹介します。

4. 妊娠9ヶ月にしておきたいこと


いよいよ臨月を迎える9ヶ月にしておきたいことは以下の通りです。

妊娠9ヶ月目にしておきたいこと
◆32週目
・入院・出産の荷造りをすませる(里帰りの準備をする)
・公的支援や助成、手当等の手続きを確認する
詳しくはこちら

◆33週目
・里帰りをする(里帰り先での受診を済ませる)
・逆子体操
詳しくはこちら

◆34週目
・会陰マッサージ
・退院後の赤ちゃんの衣類や寝具の準備
・赤ちゃんの名前の最終決定
​→詳しくはこちら

◆35週目
・内祝いの準備
・入院費用の準備
・パパへ留守中のメモ用意
​→詳しくはこちら

それぞれの週の記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

最後に、お父さんや周りができることについてご紹介します。

5. お父さんや周りができること


元気な赤ちゃんを産むためには、お父さんや周りの人も協力することが大切です。

そこで、特に気をつけたいことは以下の通りです。

お父さんや周りがしてあげたいこと
◆家事をサポート
布団の上げ下ろし作業やお風呂掃除、買い物といった家事は大きな負担となるため、サポートしてあげましょう。
◆お母さんができないことを手伝う
この時期のお母さんは身体の不調を訴えやすく、自分の爪を切ったり靴下が一人で履けなくなったりします。サポートできることは手伝ってあげてくださいね。
◆赤ちゃんを迎える準備を
いつ出産を迎えてもいいように、赤ちゃんの部屋を整えてあげましょう。ベビーベッドを設置したり、チャイルドシートやベビーカーの準備をしたり、お父さんも赤ちゃんを迎える準備をしましょう。

また精神的にも不安定になる時期ですので、一緒に音楽を聴いたり、話を聞いて不安を和らげるなど、リラックスして過ごせるようにしてくださいね。

◆マタニティーブルーは妻だけではない?

妻が仕事を休職したり、里帰りしたり…いよいよ出産目前になって、経済的な負担や父親としての自覚の重さから、旦那さんが精神的に不安定になり、マタニティブルーになることも少なくありません

とくに、里帰りの場合は旦那さんの負担も大きいので、事前にローンや保険料の引き落とし、家計について、出産費用や役所への手続きなど、夫と話し合っておきましょう。

6. まとめ

妊娠9ヶ月目のお母さんのための特集はいかがでしたか?ここで、妊娠9ヶ月目で押さえるべきポイントをまとめました。

【注意すべきトラブル】
・妊娠高血圧症候群
・後期つわり
・おなかの張り
・切迫早産
・頻尿、尿漏れ
・貧血
・逆子

【日常生活のポイント】
・NG行動に気をつける
・シムスの姿勢で安静に

【食生活のポイント】
・栄養素を意識して撮る
・NG食材&控えたほうがいい食材に気をつける
・体重増加に注意

【産休のポイント】
・仕事の引き継ぎ

妊娠9ヶ月目は赤ちゃんが急成長し、お母さんの心と身体の準備も整って、いよいよ臨月を迎える時です。

この時期についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

心配事も多いですが、周りと協力しあって乗り越えましょうね。