妊娠16週目は、妊娠中期いわゆる「安定期」に入り、心身ともに安定する時期です。

つわりが徐々に和らぎ、早ければ胎動を感じ始めるお母さんもいるのではないでしょうか。

ここでは、

  • 妊娠16週目の赤ちゃんとお母さんの様子
  • 体のトラブルや日常生活のポイント

などについて詳しくご紹介します。

また、妊娠16週目にしておきたいことや、この時期に注意すべきトラブルなどについてもご紹介しますので参考にしてみてくださいね。

1. 妊娠16週目の様子と変化

妊娠16週目は、お母さんの体と心が最も安定する「安定期」と呼ばれています。

この時期の赤ちゃんは徐々に動きが活発になり、早ければ胎動を感じ始めるお母さんもいるようです。

では、この時期の赤ちゃんとお母さんの状態について詳しく見ていきましょう。

1-1. 妊娠16週目の赤ちゃん

妊娠16週目の赤ちゃんの大きさは110~140mmほどで、体重は60~120gほどまで成長しています。

骨と筋肉が発達して動きが活発になり、体には胎毛と呼ばれる産毛が生えて新生児とあまり変わらない見た目になっていきます。

この頃から成長スピードに個人差が出始めますが、お医者さんからとくに指摘がなければ問題ないので安心してくださいね。

次に、妊娠16週目のお母さんの様子を見てみましょう。

1-2. 妊娠16週目のお母さん

この時期のお母さんは、徐々につわりがおさまり、食欲の増加も相まってウエストや腰まわりを中心として全体的にふっくらとしてきます。

また、乳腺の発達によって乳房も大きくなり始めるのがこの時期の特徴です。

1サイズくらい大きくなるといわれていますので、サイズにあった新しいブラジャーやマタニティーブラジャーを用意しましょう。

乳房ケアはこの時期から!
母乳育児をお考えの方は、乳房が大きくなり始めるこの時期から母乳が出やすくなるための「母乳マッサージ」を始めるのがおすすめですよ。
2-2.日常生活のポイント」を参考にしてみてくださいね。

では、お母さんの体で特に気を付けなければいけないところはどこでしょうか。

1-3. 妊娠16週目のトラブル

ここでは、妊娠16週目で気をつけておきたいトラブルをご紹介します。

トラブル① 切迫流産

切迫流産とは、胎児は子宮の中で生きているけれど流産しかけている状態のことをいいます。気をつけたい兆候は、

  • 不正出血
  • 下腹部の痛み
  • お腹が頻繁に張る

などです。この時期の流産は母体からの影響が大きいとされていますので、安定期だからといってくれぐれも無理はしないでくださいね。

トラブル② 鉄欠乏性貧血

この時期は、赤ちゃんの成長のためにお母さんの血の量が2倍になります。

しかし、血の鉄分濃度が変わらないまま血の量が2倍になることで「鉄欠乏性貧血」が起こってしまうのです。

貧血を引き起こさないためにも、日頃の食事バランスに気をつけてくださいね。この時期に押さえたい食事のポイントは後ほど「2-3.食事のポイント」で詳しくご紹介します。

口内のトラブルにも注意!
血の量が2倍になることで歯茎が腫れ、歯周病などの口内トラブルが起こりやすくなります。この時期はとくに歯磨きなどによる口内ケアを怠らないようにしましょう。

次は、妊娠16週目を過ごすうえで気を付けたいポイントをご紹介していきます。

2. 妊娠16週目の過ごし方

ここでは、妊娠16週目の過ごし方を、

の4つに分けて、解説していきます。

2-1. 妊娠16週目の妊婦検診

妊娠23週目までは、月に1回の妊婦検診が推奨されています。妊娠16週頃の主な検診メニューは以下の通りです。

妊娠16週頃の主な検診メニュー
問診・内診
体重・血圧測定
尿検査
・浮腫検査
・経腟超音波検査

…子宮全体の大きさ、卵巣の状況を把握するために膣内から撮影
・腹部超音波検査
…胎児や胎盤、羊水の観察のために下腹部に検査用器具をあてる
・腹囲・子宮底長測定
…胎児の成長の把握と予測のために触診とメジャーで測定

…などがあり、腹部エコーがある16週頃の検診では、

  • 着脱しやすい服装(上下セパレートやウエストがゴムのパンツなど)
  • 靴下(タイツやストッキングだと着替えるのが大変)

…といった脱ぎ着しやすい服装がおすすめですよ。

また、検診の際は以下の物を持っていきましょう。

妊婦検診の持ち物
・健康保険証、母子健康手帳、診察券
・助成券
・メモの用意
・時間をつぶすもの(本など)
・現金
…助成券を超えたとき用。5,000~10,000円程度あると安心
・生理用品
…内診後に出血する場合があるので、持っていると安心
・上着やブランケット
…待合室での冷え対策に

上記のほかに、筆記用具があると医師の診断やアドバイスをメモすることができるので便利です。

自分と赤ちゃんの健康のためにも、妊婦検診は定められたペースでしっかり受けるようにしてくださいね。

次に、妊娠16週目での日常生活のポイントをご紹介していきます。

2-2. 日常生活で気をつけたいポイント

妊娠16週目で気をつけるべき日常生活のポイントは以下の通りです。

日常生活のポイント
① 適度に運動する
…極度な体重増加の防止や体力づくりのためにもマタニティスポーツを始めるのがおすすめです。

② しっかり睡眠をとる
…ホルモンバランスの乱れによる体調不良を防止するためにも、しっかり睡眠をとりましょう。

③ 姿勢に気をつける
…おなかが重くなると反り身になりがち。腰痛の原因になってしまうので注意しましょう。

安定期とはいえ、これらのポイントを意識して規則正しい生活を心がけましょう。

また、安定期に入り始める16週目頃から赤ちゃんが産まれたときに母乳がスムーズに出るようにするため「母乳マッサージ」を始めるのもおすすめ。

母乳マッサージの手順は以下を参考にしてみてくださいね。

母乳マッサージの手順
① 乳輪部分をつまみ、上下に3秒間圧を掛ける。
② ①と同様に、左右に3秒間圧を掛ける。
③ 乳房を乳房とは反対側の手で包み、もう片方の手も脇下から包む。
④ 上下左右に軽く押す。
⑤ 反対側の乳房も③~④を同様に行う。

母乳マッサージは、お風呂上りやクリームなどで滑りを良くしてから行うのが効果的です。

2-3. 妊娠中の食生活について

お母さんが食べたものは、そのままお腹の赤ちゃんの栄養になります。赤ちゃんとお母さんの健康を守るために気を付けたい食事のポイントをここでご紹介します。

◆食事の量とバランスに気をつける

妊娠16週目は、徐々につわりがおさまって食欲が増加し始める時期でもあります。

この食欲の増加によってついつい食べ過ぎてしまい、急激に体重が増加してしまう人も。体重増加の目安は、5㎏程度だといわれています。

急激な体重の増加は様々な健康トラブルの原因になってしまうため、カロリーや塩分の摂りすぎには十分に注意してくださいね。

◆葉酸・鉄分は多めに摂る

「葉酸」、「鉄分」ともに、どちらも胎盤の生成や赤ちゃんの成長には欠かせない栄養素です。一日に摂るべき量とおすすめの食材は、

一日当たりの摂取量とおすすめ食材
【葉酸】
・摂取量:480μg / 1日
・おすすめ食材:
ほうれん草、ブロッコリー、いちご…など
【鉄分】
・摂取量:21~21.5mg / 1日
・おすすめ食材:
豚レバー、あさり水煮缶、乾燥ひじき…など

…となりますが、一日あたりの摂取量を全て食材で摂ることは難しいかもしれません。そんな時はサプリなどをうまく活用して必要な量を補うようにしましょう。

また、葉酸については、「おすすめ葉酸サプリランキング|正しい選び方から妊娠中の効果・副作用まで詳しく解説」や「妊娠中に摂るべき「葉酸」とは|正しい摂り方やおすすめサプリ徹底解説」で詳しくご紹介していますのでぜひチェックしてみてくださいね。

◆NG食品に気をつける

妊娠中には、避けるべき食品・栄養素が多数あります。

妊娠中にNGな食べ物
◆生もの
・お刺身や生魚など火を通していないものはNG
・お刺身は、魚に含まれる水銀が赤ちゃんの神経系にも送られてしまう
・特に水銀の濃度が高いマグロはNG!
◆アルコールやカフェイン
・赤ちゃんの脳や体づくりに悪影響を及ぼします
・麦茶やルイボスティーなどノンカフェインのものなどにしましょう

赤ちゃんの健康のためにも、これらの食品は摂らないように心がけてくださいね。

飲み物については、「妊婦さんにおすすめの飲み物11選|NGドリンクから正しい水分補給まで」、「妊婦さんのカフェインの摂り方|妊娠中もカフェインを安全に楽しむコツ」で詳しくご紹介してありますのでぜひチェックしてみてください。

2-4. 仕事を続けていくためのポイント

おなかが大きくなり始める時期とはいえ、妊娠16週目はまだまだ働ける時期でもあります。

  • 通勤などでの立ちっぱなし
  • 長時間の同じ姿勢
  • 冷暖房の効きすぎ

…など、からだの負担となることはなるべく避け、適度に休息をとることを意識しましょう。

また、満員電車を避けるために出社時間をずらしてもらったり、休憩時間を増やしてもらえるかどうかなど一度上司に相談してみるのもいいですね。

安定期だからといってくれぐれも無理はせず、仕事と上手に付き合っていくことが大切です。

次は、妊娠16週目にしておきたいことを確認していきましょう。

3. 妊娠16週目にしておきたいこと

妊娠16週目にしておきたいことは、

  1. 安産祈願(戌の日)
  2. 里帰り分娩の予約
  3. 周囲への妊娠報告

この3つが挙げられます。それぞれしっかりおさえておきたいことなので、ここで詳しく解説していきます。

① 安産祈願(戌の日)

日本には、「妊娠5ヶ月目の戌の日」に腹帯を巻いて安産祈願をするという昔からの風習があります。

この戌の日の安産祈願は、ほとんどの神社で行われていますので近所の神社や人気の神社などどこにするか決めて確認しましょう。

  • 人気の神社はかなり混雑してしまうこともあるので事前に調べてから行く
  • 安産祈願には5千円~1万円ほどの「初穂料」がかかるので準備を忘れずに

戌の日の安産祈願は強制ではありませんが、赤ちゃんが元気に産まれることを願ってぜひお参りしてみてくださいね。

② 里帰り分娩の予約

里帰り分娩とは、現在住んでいる地域で通っている病院ではなく、妊婦さんの実家へ帰りその地域で出産することをいいます。

妊婦さんが住み慣れた環境で、両親から身体的・精神的に助けてもらえるため安心して出産に臨むことができます。

里帰り分娩は【妊娠20週目くらいまでに予約しなければならない病院が多いため、考えている方はなるべく早めに予約するようにしましょう。

③ 周囲への妊娠報告

体調が安定しておなかが大きくなり始める妊娠16週目頃は、周囲への妊娠報告をするのにおすすめの時期でもあります。

会社の同僚や親せきなどへの報告がまだ済んでいない方は、おなかの大きさの変化を感じ始めた時期を目安に、徐々に妊娠報告を進めていってくださいね。

4. お父さんや周りができること

だんだんとおなかが大きくなり、姿勢や体調など様々な変化が表れ始める妊娠16週目には、お父さんや周りの人がサポートしてあげることが大切です。

  • 家事のお手伝い
  • 小旅行などの気分転換

…など、妊婦さんを身体的・精神的に両面から助けてあげましょう。具体的には、日常生活で洗濯物など重いものを持たせないように持ってあげたり、小旅行などでは歩き回りすぎたりせず温泉地でゆっくりしたり。

妊婦さんの体に負担をかけないよう身近なところから気を付けてあげましょう。

5. まとめ

いかがでしたか?
妊娠16週目で押さえるべきポイントをまとめました。

【注意すべきトラブル】
・切迫流産
・鉄欠乏性貧血
【日常生活のポイント】
・適度に運動する
・しっかり睡眠をとる
・姿勢に気をつける
・乳房ケアを始める
【食生活のポイント】
・栄養バランスを意識する
・葉酸や鉄分を多めにとる
・NG食品に気をつける

また、今月の症状についてもっと知りたい人は以下の記事をぜひチェックしてみてください。

安定期でも油断はせず快適なマタニティライフを過ごしてくださいね。